インターナショナルスクールに通う長男は、6歳から9歳になった現在まで3年間、学校で日本語の授業をほとんど受けていません。週に数回の授業はありますが、1日中日本語で授業を受けている日本の子供たちと比べると圧倒的に時間は短いです。
英語の語彙が増えていくのに比例して、日本語の語彙は衰退していき、インターに通い始めた半年でひらがなやカタカナすらも忘れてしまい、親としても焦りを覚え始めました。
そんなわけで、日本の小学1年生に上がる前から、日本語の家庭学習を少しずつ続けてきました。
結果として現時点での取り組みによって「読む、書く、聞く、話す日本語能力」は全く問題なく、このままの学習で十分中学受験の勉強に移行していけるレベルに引き上げができたので、年長・小学1年生・小学2年生で行った日本語サポートについて共有したいと思います。
この記事を読んでわかること
・インター生の日本語の自宅学習方法
・自宅補講で使うべき教材
日本語サポートとして取り組んだこと
日本語サポートとして重点的に取り組んだことは、読書、そして、漢字学習です。
学習目的
年齢相応の文章を読み、書いてある漢字、言葉、内容が理解できるようになること。
読書
概要と教材
使った教材は、教科書と教科書ワークです。
読書と一言で言っても紐解いてみると、下記のステップが必要となります。
- 文字を読む
- 文字のつながりを単語として理解する
- 単語のつながりを文として理解する
- 短期記憶により文全体の内容を理解する
こちらのトレーニングに最も適した教材、それは、教科書です!
日本の教科書は日本大使館で申し込みにより無料で受け取ることができます。
こちらに詳しく書いたので、必要な方はどうぞ。
取り組み頻度と取り組み方法
毎日取り組む必要があります。
最初は、1日1回でいいから無理のない範囲で音読させました。
音読により上記1〜2の”文字を読む”、”文字を単語として理解する”のステップはカバーできます。
しかし、3の”文として理解する”,4の”短期記憶により文全体の内容を理解する”のステップはこれでは足りません。
いわゆる、学校で行う授業はこれにあたると思います。学校は教科書を読んでいるだけではないですよね。
「この言葉はどういう意味か」「例えばどういう時に使うのか」「この子供は今どんな気持ちなのか」・・・etc
学校では、教科書を読んだ上で、内容を理解するための授業を先生が様々な問いかけや、別の教材を用いることによって子供の理解を促進しています。
教科書を一緒に読んで、お母さんやお父さんが質問してそれに答えるというのも家で授業の代わりにできる取り組みの一つです。
私はどのような問いかけをすれば良いのかがわからなかったので、教科書ワークを併用していました。
もちろん一冊ポンと渡して学習できるわけがないので、隣に座って見守ったり、時には声かけする必要もありますが、理解度を知ることができて良かったです。
海外在住の小学生子供が利用する国語の教科書は光村図書で統一されているので、下記を用いました。
予習復習どちらとして利用するのも学校の勉強の理解を深めるためには有効ではありますが、私は主に復習として利用していました。
なお、我が子が5月生まれでインターナショナルスクールで学年が1年繰り上がっていることから、学校で週に数回行われる日本語の授業が1学年早く進められていたため、1年先取り学習をしていました。
そういったことから、小学1年生まで(小学2年生の教材の終了まで)は上記のような取り組みをしていましたが、別記事で述べるトップクラス問題集での学習を進めたことから教科書レベルの文章を時間をかけなくても理解ができる力がついたこと、また、スマイルゼミでの学習を始めたことから、こちらで教科書ワークの内容は十分カバーできていると判断したために、現在は日本語の学校授業の予習復習としてはスマイルゼミを用いて教科書に沿った学習の基礎固めを行っています。
漢字学習
概要と教材
使った教材は、かん字ドリル、百字練習帳、スマイルゼミです。
漢字は教科書に書いてあるものですが、使い勝手を考えてかん字ドリルを別途購入しました。
我が子は上記のようなすぐに終えられる簡易ドリルを使いました。
取り組み頻度と取り組み方法
漢字の学習の取り組み頻度は毎日です。
取り組み方法は毎日のスマイルゼミ&週末にドリル&百字練習帳です。
1日5つの漢字を覚えさせ、毎日テストをしていました。
小学校で学ぶ漢字数は、小学1年生で80字、2年生で160字、3年生で200字、4年生で202字です。
漢字って1回書いただけじゃ覚えられるわけないじゃないですか。
漢字ドリルはあくまで、”こんな漢字がある”、”こんな時に使う”っていう簡易辞書としての役割にすぎず、あとはひたすら覚える作業をしなければなりません。
その覚える作業、日本人の子供が行う百字練習帳への書き取りですよね。
漢字に関しては画数や線の本数といった部分を覚えなければならないので、「書く」学習が必須なのです。
小学1年生の1年間はフジスーパー(バンコクにある日本人スーパー)に売っている日本人学校用の書き取りノート(百字練習帳)を使って漢字を何度も書かせていました。
しかし、小学3年生になり漢字が増え、書き取りに時間がかかり過ぎてしまうことから読みの学習がおろそかになり、1日15分の学習では複数読みのある漢字の読み方が定着しなくなったので追加でタブレット教材を使用し始めました。
そして利用したのがスマイルゼミです。
タブレット学習ながら書く学習に力を入れていること、確認テストで100点を取るという明確な指標を持ってゲーム感覚で取り組めることが息子にはとても良かったです。
こちらは息子の実際の小学3年生3月の学習記録です。(長男はスマイルゼミも1年先取り学習をしています。)

小学3年生の漢字は200個あります。1個につき複数読みがあり、熟語もあり、もちろん書き順も。これをないがしろにしていると後で本当に大変なつけが回ってくるので、ゲーム感覚で毎日少しずつ取り組めるスマイルゼミで本当に助けられました!


スマイルゼミについては以前詳しくレビューを書いたのでこちらの記事も合わせて読んでみてください。
小学3年生となった今年1年で取り組むこと
小学3年生の漢字がまだ完全に覚えきれていないので、まずは復習をします。教科書読み・スマイルゼミは引き続き取り組みますが、今年はプラスで漢検7級にチャレンジしたいと考えています。
漢検
漢字検定については新たな取り組みなのですが、スマイルゼミを利用して1年が経ち、漢字能力が格段に向上したように実感しています。
そもそも、スマイルゼミは漢検受験の対策として評価されており、平成29年度まで「日本漢字能力検定 団体の部 奨励賞」を4年連続受賞しています。
タブレットながらも書いて覚える学びに注力しており、漢字の書き順、読み方、書き方を徹底的に反復学習で学ぶことができ、そして、漢検受験の費用もサポートするという徹底ぶりです。
長男も例外ではなく、毎日1つ以上の漢字ドリルを解くことをミッションに取り組んだ結果、「自分は漢字ができる」という自信を持てているようです。
インターナショナルスクールに入ると、なかなかペーパー試験を受ける機会もないので、「日本での試験の練習」、「本人の自信につなげる」、「これまでより身の入った勉強時間にする」と言う目標を設定して学習してみようと思っています。
最後に
ただでさえ時間のかかる課題が多いインター校。
パワーポイントやワード・エクセルを使った資料作成、論理的思考が求められる数学・・
習い事まで始めたら、日本の勉強やってる時間、ないですよね!!!
でも…特に国語の学習は私たちが思っている以上に習得に時間がかかります。
学年を落としてでもしっかり日本語とつながる時間を作っておくことは、お子さんの今後にとって間違いなく意味があります!
ここまでいろいろ書きましたが、まずは1日10分の教科書読みから始めてみることをオススメします!



