バンコクで出生前診断を受けた話

出生前診断を受けたって書いたら聞かれることが割とあったのでこの話題を書こうかなと(^O^)

題して、いつまでどうやってリスクヘッジをしながら出産できるのか問題。

私は、妊娠中毎回、健康に元気に産んであげられるのかと怖くなって夜眠れなくなったりする日があるよー(o_o)

出生前診断とは

出生前診断とは、お腹の中にいる赤ちゃんがダウン症など染色体異常を持つ可能性、先天性疾患を持つ可能性を調べる検査です。

日本では該当する障害を持つ子供の妊娠歴がある、または、35歳を超えた高齢出産の妊婦さんが対象となる検査となっていて、基本的には希望しない限り受けられない・・とありますが。

同い年の友達は旦那さんが35歳以上ということで受けていたので、希望したら妊婦本人が年齢に達してなくても受けられるのかな!?!・・よくわかりません。。

私が日本で出産した時は提案すらされなかったし、周りで聞いたこともないので、恐らく自分で調べて検査を受けられる病院探さないといけないのだと思われます…(o_o)

出生前診断は確定検査と非確定検査の2種類があります。

私が今回の妊娠時に受けた超音波検査(胎児ドッグ)血液検査(母体血清マーカー検査)は非確定検査、つまりダウン症や染色体異常を確定する検査ではなく、あくまで確率を示すものとなります。

この結果でなんらかの異常が確認または高い確率が出たら、確定検査へのプロセスに進みます。

母体血清マーカー検査(クアトロ検査)と同じくNIPT(新型出生前診断)も妊婦本人の血液採取のみですが、赤ちゃんのDNAを解析するNIPTの方が精度は高いです。そして、値段も高いです(o_o)

www.genetech.co.jp

非確定検査は確定検査に比べて手軽に受けることができ、確定検査のように胎児または母体に及ぼすリスクはありません。

 https://www.huhs.ac.jp/studygroup/kazoku/prenatal%20testing%20leaflet.pdf

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染色体異常児を持つことについて考え始めたきっかけ 

23歳のときに、2人目を会社のトイレで産んでしまったんだけど、もう11週近くだったから結構大惨事で。。

朝から夕方まで1日中トイレで血の塊を放出し続ける羽目になり。とはいえ、当時の職場は女性がいなくて誰もトイレに入って来ず、助けを求められなかったから、体調不良のフリして(って体調不良以上の何物でもない)トイレに籠りっぱなし、色々心配でデスクに戻ろうにも数十分おきに血の塊が排出されて、夜用ナプキンから血が貫通して染みちゃうくらいの殺人事件現場だったわけです。

流産は殆どが胎児に原因がある防ぎようのないもので、妊婦全体の15%が22週までに流産するそうです。

baby.mikihouse.co.jp

上のURLにもあるように、35歳以上の妊娠経験者は40%が流産経験ということで、初期流産でお母さんが悪いということはなく、今後に何か影響があるということもないらしいです。

じゃあ、生まれたらどうしてた

ただ、この件で健康で若い自分でも何かしらリスクを抱える胎児を産み出す可能性がある、ということがわかってしまったわけです。

流産自体ももう経験したくないし、今回は流産という形だったけど、別の形、つまり、出産迄に至った場合を考えるきっかけとなりました。

出生前診断は命の選択だ、なんて言われたりもするんですが。。

生まれてしまったら、何があったとしても親が頑張って育てる以外の選択肢がありません。扶養義務は一生親にあるので。

特に、海外在住の今は行政からも国からも何のサポートもないわけで、かなりハードルは高いと思います。

じゃあ結局リスクってどれくらい増えるのか

母親の年齢なんですよね。既往歴別のサンプル取りようがないですもんね。

30歳を超えると染色体異常を持つ子が生まれる確率が20代の1.5倍、476人に1人から、385人に1人へと増え、35歳を超えたら202人に1人へとなります。

www.prenatal-diagnosis.org

30歳を過ぎたら妊娠は控えようと当初は考えていたのですが…まぁそんな思い通りに人生が進むわけもなく。

今回の出産は初めて30代で迎えることになったので、出生前診断を受けることにしました。

タイでは日本ではリスクが低いと言われる34歳以下の妊娠であっても気軽に受けることができ、料金も日本の半額ぐらいです。

医師からの勧めにより、80%以上の精度のマーカー検査と、胎児ドッグを受けました。

もちろん生まれる前にわかることは染色体数の異常と、エコーでわかる範囲の異常、限られた先天性異常のみで、他にも色々なリスクはあります。

しかし、単純に染色体異常だけの問題ではなく、高齢出産になればなるほどあらゆるリスクは増えます。

自閉症の発症リスクも35歳を超えると高くなってきますが、これは出生前診断ではわかりません。

http://www.daiwa-grp.jp/dsh/results/38/pdf/19.pdf

P81:両親の年齢と子どもの発達

周産期死亡率、妊婦死亡率も高くなります。

https://www.1morebaby.jp/column/articles/914/

もし非確定検査で高い確率が出た場合、確率は低いとはいえ、お腹の子の命に関わる確定検査(羊水検査)を受けるのか。

確定検査を受け、お腹の中の子供に障害があるとわかった場合、中絶手術を受けるのか。

新型出生前診断を受けられるのは早くて妊娠10週から、結果が出るのに1〜2週間。

確定検査である羊水検査の結果が出るのは3週間。

中絶手術ができるのは妊娠22週まで、しかしながら12週以降は中期中絶となるので、いざ結果が出てしまったら、じっくり時間をかけて考える余裕なく決断しなければなりません。

www.prenatal-diagnosis.org

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着床前診断について

出生前診断の前段階での診断があります。

胎児になる前の胚の段階で染色体や遺伝子に異常のないものを判別し、子宮に戻す方法です。

体外受精になります。

日本では遺伝病や流産を繰り返す方のみが対象ですが、タイでは体外受精による不妊治療が進んでいることから、こちらも進んでおり、希望すれば可能だそうです。

これにより、病気を持たない胚のみを子宮に戻せることから、流産や、出生前診断で異常が出た場合に中絶手術を受けなければならない可能性が格段に低くなります。

http://sph.med.kyoto-u.ac.jp/gccrc/pdf/090918_a1_cyakusyoumae.pdf

不妊治療の話

ちなみに、私は排卵誘発剤(クロミッド)で排卵を起こしています。

不妊治療と言っていいのかわからないほど初期の初期に使われるお薬になります。

クロミッド、副作用があるんですが…

私はこれがカナリ酷くて辛くて、私はつわりよりはるかにしんどかったです。

また、飲み続けると子宮内膜が薄くなるので、服用回数に制限があります?

クロミッドという比較的よく使われる排卵誘発剤でも辛いのに、もっと強い薬を使わなければならない治療を行うのは本当に大変な負担だと思います。

タイで私も考えた 

今回染色体異常の話ばかり書きましたが、他にも「トキソプラズマ非感染者はナマ肉やナチュラルチーズを食べてはいけない」など妊娠中に胎児への影響を防ぐために必要なことはたくさんあります。

妊婦さんって本当に大変ー!

ちなみに私は前回妊娠時、4度目の妊娠であるにもかかわらずナマ肉を食べてはいけないことを全く知らず、妊娠初期に鳥刺しやユッケを食べまくって以下のニュースを読んでしまい、病院に駆け込んでトキソプラズマの血液検査を受け、結果が出るまでしばらく怖くて怖くて検索魔になり夜も眠れぬ日々を過ごし、以降トラウマでレア肉が全く食べられなくなりました(;_;)

www.nhk.or.jp

タイで妊娠してみると、日本ではどちらかというとタブー視されているような検査が気軽に、しかも主治医からの勧めによって受けることができます。

もちろん発展途上国で、日本以上に障害児の養育が困難であるという背景があるとは思うんですが。。

今後の人生に関わることなので、検査を受ける受けないはどうであれ、いろんな方法があるということを調べて知って考えて、配偶者と話し合った上で判断していけたら良いなと思います。

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