インターナショナルスクールに通う我が子達。
やっぱり日々日本語を使わない生活をしているので、日本語力が低い。
そう。この、日本語力とはなんたるかを自分の中で定義するのに、私、数年を要しました。
日本語力(国語力)とはなんたるか
私が思う日本語力(国語力)とは、適切な日本語を使い、気持ちや事象を言語化する力と、相手の言わんとすることを読み取り理解する力です。
Twitterとか、Newspicksの記事で、たまに、「そうそう!それ!それが言いたかったの!!!」っていう発言をする人いませんか?あれが日本語力の高い人。
逆に、発言者に対して頓珍漢なリプライを飛ばしている人がいるじゃないですか。あれが、文章を読み取れない人(国語力がない人)と定義しました。
本当恐怖でしかないですよ。
国語力大事。
母国語は4技能で示せない
英語力って、読解・筆記・リスニング・スピーキングの4技能で示されます。
読解:文章を読む力
筆記:文章を書く力
リスニング:英文を聞き理解する力
スピーキング:英語を使い会話する力
じゃあ、母国語である日本語もこれで示せるのかと言うと、全然違いますよね。
幼い子供ですら、表情や態度を読むという、もうちょっと高尚なコミュニケーション能力が求められますよね。
単純に教科書が読めたらいいとか、先生の話を目を見て聞ければいいとか、それって母国語としては不十分ですよね。
必要なことは、以下の①空気を読む、②文を構成する(順序立てた話し方)だと考えました。
空気を読む
流れを読むことって、空気を読むっていいますよね。
この、「言わなくてもわかるだろう」という考えは、海外生活をしていると真逆の価値観が身についているので、意識して、”日本人にはこの考えが根本にある”というのを口に出して教えることが必要なんですよね。
じゃあ、空気を読むの、空気って何かっていうと、その場の流れ、現在に至るまでの抽象的な文脈を読んで日本人として持っているべき習慣・常識という尺度により、その場に合った発言をする、ということですよね。
これには、社会通念上の習慣・常識を学ぶことが必要になりますが、インターナショナルスクールで日本のそれは学べないです。
日本語さえ読めれば、書いてあることをそのまま理解することはできても、書いていることが”匂わせていること”、相手が直接言わなくとも本当に伝えたいことに関しては、この日本人としての習慣・常識なしには全く理解できません。
文の構成
小学生のような語彙量の少なく、思考の幼い子供にとって、自分の言いたいことを順序立てて話したり書いたり表現することはとても難しいです。
そこで、小学校に入った時から”あのね帳”の宿題が始まり、インター生も同じように文章をたくさん書く訓練を行います。
しかし、英語の文法上。インター生の書く文章には一文一文全てに主語があります。
日本語で文章を書いた時にもそうなります。
日本語は、全てを”言わなくてもわかるだろう”という共通理解に依存した言語になっているんですよね。
つまり、この主語飛ばし文章を書くことにも、訓練が必要になります。
文章中の21パーセントが”うらしまたろう”ですね。
ここまでに書いたような、流れを読み、日本語としての文の構成を強化することが国語力アップにつながると解釈しました。
子供が苦手なこと
しかしながら、上記に挙げた抽象的表現も、文の構成も子供は苦手なんですよね。
子供は抽象的な表現が苦手
子供は抽象的な表現が苦手です。
「こういう感じでやっといて」という指示では、絶対に”こういう感じ”でやり遂げることは不可能です。
そのため、母親はいつも具体的に指示をします。
「ご飯を食べ終わったら、お箸とお茶碗を台所の流しに置いておいてね。そして、その際食器の汚れたところはキッチンペーパーで拭き取って、キッチンペーパーはゴミ箱に捨てておいてね。」
この指示が、もし「こういう感じでやっといて」では、流しに油まみれの食器が浮き、排水溝に残飯が詰まることになりますよね。
しかし、いつからか、”こういう感じ”の意図を組まなければならなくなります。
子供は順序立てて話すことが苦手
日本語って順序が”原因からの理由からの結論”ですが、英語ってそうとは限らないですよね。
英語は”結論を言ってから、理由を説明する”ことが多いですよね。
今年度から英語が義務教育の科目に入ったことから、年少期より習い事として英語に取り組むようになる子供も増えていくと思いますが、英語の勉強は進めば進むほど、語順の面で日本語と混合して理解しづらくなるのではないかと思います。
小学校時代日本語しか学んでこなかった私たちは無意識下で習得していますが、インターに通っているお子さんや、英語教育に力を入れて取り組んでいるお子さんは意識して学習していく必要があります。
国語力アップの問題集
そういうわけで、国語力アップに向けてう息子が利用しているのが、こちらのふくしま式の中でももっとも簡単な、低学年向けの問題集です。
私は、夏休み前の安波京子先生のInstagram生配信で、こちらの問題集を知りました。
超基礎の基礎ですが、こちらの本も中学受験を考え始めた段階でおすすめです。
ちなみに、次男(年長児)は語彙力が絶望的にないので、こちらの問題集は全く歯が立ちませんでした。
なので、対象は国語が得意な年長児〜国語が苦手な小学4年生といったところでしょうか。
ふくしま式の特徴
もともと小学校の講師を経て、国語専門塾を創設した著者が、言い換え・対比・文章整理を、国語の苦手の子供が自分の力で理解できるようステップごとに組み立てた問題集です。
例えば、言い換えの章では以下のようなステップで”抽象化”を理解していきます。
- ある言葉群を抽象的な一語に言い換える
- 一文を熟語に言い換える
- 文章中のどの語句が何に言い換えられているかを答える
- 例文の中から同じ意味をなしてない文章を選択肢の中から選ぶ
- 具体的に書かれた文章を抽象文に書き換える
- 具体的に書かれた文章を抽象文に書き換え、さらにそれをより抽象な文に書き換える
- 文章読解の問題を解く
これにより、抽象・具体の概念がない息子も19日間かけて”言い換え”を理解することができました。
懸念点
問題によっては、ちょっと違うんじゃないかな、というものもあります。
例えば、下記の問題。
最後に
ふくしま式は、今回紹介した国語力アップ以外にも、読解問題や、語彙力に特化した問題集も出ているので、強化したい分野に合わせて取り組んでみると良いと思います。
だいたい15分ほどで終了するので、毎日無理なく取り組むことができています。
息子はちょうど4パートのうち2パート、半分が終了したところですが、知識の穴が見つかったり、語彙が増えたりと行った相乗効果もあってとても満足しています。
本日もお読みいただきありがとうございました。